京昆布舗
 田なかについて

「だしをひく」
世界にも類が無く、日本文化の伝統でもある「だし」。

そして、日本の料理の中でも一際、繊細な輝きを放つ「京料理」…。

京料理は食に通じる様々な方の心に感動を与え続けてきました。

そして、京都の食を語る上で、欠かせない「京漬物」などの名産品の数々。

その料理の礎となるのは、やはり「だし」。

京料理の文化は「だし」の文化であると考えます。

京だし文化の継承

昨今は、簡単・便利な「調味料」などで、下味を整えたりする事がごく一般的ではありますが、便利さと引き替えに失った物は計り知れません。
それでも、ご家庭においても簡単に本格的だしを取れる方法がないかなと矛盾・葛藤の末に、ようやく出来上がった、だしパックなどで、お忙しい方でもお湯で煮出すだけで、本格的な料亭だしが取れるご提案をさせて頂いたりと、お客様一人一人にあった形で本当のだしが、ご家庭に根付けばと願います。

家庭に根付くだしを

私ども”京昆布舗 田なか”は、その使命を抱き、浄土宗の総本山としても知られる「知恩院」のお膝元でもあり、「京都の東の台所」と言われた「古川町」に開業いたしました。
周辺には、京都の随一の花街である「祇園」や風情豊かな「白川」「青蓮院」等を望み、京の情緒あるこの土地で、一歩一歩邁進して参ります。

「おぼろの火を消してはいかん」

手作業へのこだわり

当店のおぼろ昆布へのこだわりは店主の深い想いによります。
店主が昆布の勉強をする為に、福井県は敦賀に滞在していた折、おぼろ昆布の生産率が全国の8割を占めるこの土地で耳にしたのは「おぼろ昆布職人の後継者不足」。
一枚の昆布から生み出されていく、まさに”昆布から生まれる芸術品”であると思います。
「おぼろ昆布」は手作業なればこそ、出来上がる逸品です。

そして次の世代へ

おぼろ昆布を手がける職人の方が仰いました、
「おぼろの火を消してはいかん」と。
店主もそれに共感しました。
手作業でしか生まれない味があります。
北海道を出て、敦賀から京都を経て大阪へ。
かの昆布ロードの路は、この京都の地でも文化としてしっかり刻まれております。
店主はおぼろの火を絶やす事無く、一人でも多くのお客様に、この「おぼろ昆布」の素晴らしさを知って頂こうと、”手すき”の腕に磨きをかけ、日々精進していこうと思います。